そしてドワンゴによる初音ミク楽曲のJASRAC無断登録を契機に、
これまで動画サイト「ニコニコ動画」の一極集中状態に近かった
VOCALOID作品公開の場の勢力図が、今や大きく入れ替わっています。
一人の作曲者様が全てを手がけ、公開する「第一段階」から、
CGMによるコラボレーションを中心とした「第二段階」への移行に伴い、
すでに作品公開の主戦場はピアプロに移り、zoomeもその流れに乗りつつあります。
逆にニコニコ動画は今年に入ってから失速傾向が見られ、
これまでのように
「ニコニコ動画にだけ公開すれば…」という方程式はもはや通用しないところです。
(これは今後ニコニコ動画がリニューアルされても、
ピアプロやzoomeの運営状況が変わっても、また同じことです)
これはVOCALOIDサイト運営者やランキング制作者においても同様であり、
ピアプロやzoomeなども含め、作品公開の場が拡がりつつあることから、
今後は様々なサイトに目を向けた運営やランキング制作が求められるでしょう。
ただ、こうした環境の変化に対して、
未だ一般的な認識が遅れている側面があることは否めません。
市販されている攻略ガイドにピアプロやzoomeについての記述が無いなど、
現在のVOCALOIDムーブメントの現状からかけ離れている箇所があったりします。
それだけに未だ「ニコニコ動画のみで良い」と誤認しがちですが、
ムーブメントは確かに現在進行形で動き、変わり続けており、
その状況は常に変わってくるものだということを考える必要があります。
今や「ピアプロやzoomeは無視できない」ところまできています。
よって、今後も作品公開の場を一つに固定することは、
その作品を多くの皆さんに公開するという一点のみにおいても
今や、得策とは言えなくなってきております。
今後はピアプロやzoome、YouTubeなどなど、複数のサイトに作品を公開していく
「マルチプラットフォーム」な展開が求められるでしょう。
・複数のプラットフォームへの展開
「マルチプラットフォーム(Multi-platform)」とはゲーム業界でよく用いられる言葉で、
主に複数のゲーム機にてゲームソフトを展開する戦略を意味します。
近年では任天堂のWiiとニンテンドーDSがゲーム市場を席巻する中、
ハイビジョン映像に対応した高性能ゲーム機の主導権を
ソニーのプレステ3とマイクロソフトのXbox360が競っており、
全世界的には、未だに決着がついていません。
そこでソフトメーカーは、この競争に決着がつくまでの間、
プレステ3とXbox360に同じソフトを発売することにより、
リスクを分散させ、極力開発費を回収するビジネスモデルを採用しています。
また異なるゲーム機のユーザーにそのソフトをアピールする狙いもあるでしょう。
これが「マルチプラットフォーム」といえるものです。
このマルチプラットフォームをVOCALOID作品公開という点に当てはめますと、
「これまでニコニコ動画のみで作品を公開していた皆さんが
ピアプロやzoomeでも作品を公開する」こととなってきます。
・zoomeでの作品公開のススメ
今年に入ってから失速傾向が見られるほか、
「インパクトのある作品以外が埋もれてしまう」こと、
そして人気作品に一極集中するというデメリットを抱えるニコニコ動画。
昨年末をはじめ、定期的に発生すると言っても過言ではない様々な問題や、
荒らし・中傷行為の発生など、
VOCALOID作品公開の場としての求心力の低下が止まりません。
一方、zoomeにおいては未だ「伸びしろ」が十分用意されています。
新たに公開された作品の多くがランキングに登場することから、
よりモチベーションを高めてくれます。
H.264高品質再生や、感想も投稿できる掲示板などなど、
一方的に公開するにとどまっていたニコニコ動画と異なり、
ピアプロのコラボ作品公開やサークルの立ち上げも相まって、
十分無視できない存在と化してきているといえます。
また昨年末の問題からニコニコ動画を完全に離れている皆さんもzoomeには多いため、
「より多くのVOCALOIDムーブメントのユーザーの皆さんに作品を公開する」
という一点のみでも、zoomeでも作品を公開する意義は十分ありますし、
zoomeにおられるユーザーの皆さんを喜ばせることにもなるでしょう。
「より多くの皆さんに作品を公開したい」という思いは、
作品を制作する皆さん共通の思いのはずです。
今はニコニコ動画のみに作品を公開されている皆さんも、動画の場合はzoomeに、
音楽やイラストはピアプロに、ぜひ同時に公開していってみてはいかがでしょうか。
そしてこうしたマルチプラットフォームな作品公開によって、
より作品へのアクセス数や知名度、人気が高まることでしょう。
最後に、zoomeとニコニコ動画の両方に公開され、
よりアクセスと人気を広めた小林オニキス様の「サイハテ」をご紹介します。
【初音ミク】 サイハテ 【アニメ風PV・オリジナル曲】
公式サイト
・ピアプロ
・zoome





















あと、文読んでうるとニコニコ嫌い!!ってのが透けてるような気がして気になりました。
うーん好き嫌いというよりは、数字上落ちてきていることが見えてきたり、
公開を止めたりされる方が現に出てきていることがあることを受けてのものです。
昨年末のことも、現状も、好き嫌いというよりはそれが「事実」だったりしますので、
そこはむしろ、あえて厳しく当たる必要があるといえるところだと考え、
少々ニコニコ動画に関しては厳しい書き方を取らせていただいています。
また昨年末までのムーブメントの第一段階まではほぼニコニコ動画一択だったと思いますが、
ピアプロやzoome、JASRAC登録問題、そして鏡音リン・レン発売以降は、
それまでと違う流れとなってきていることを肌で感じています。
昨年までこそニコニコ動画はムーブメントの立ち上げに大きく貢献したものの、
今年からは、そうした点におけるイニシアチブや絶対性は、昨年よりかなり後退しているように感じます。
むしろピアプロやzoomeでサークルやプロジェクト等での動きがあるため、
その意味でニコニコ動画の動きは、昨年までと同じことしか起きていないような、
何か、昨年までの流れで歩みを止めてしまっているような印象があったりするんですね。
さらに先を…と動いている、それがピアプロなどのほうに見えることが、
よりニコニコ動画に対する私自身の判断を厳しいものとしたのかもしれないところです。